岡村靖幸「LOVEφSEX'88 DATE」(DVD)感想
家を整理していて、買ったまま放置していたDVD集が出てきたので「とりあえず
観るか」と、まず1巻を観てみたところ、結構な衝撃を受けたので久々更新。
(ネタバレあり注意)
岡村ちゃんの1988年のライブビデオです。場所は有明MZAというところ
らしい。
デビュー2年目の岡村ちゃんは、ステージで飛んだり跳ねたり踊ったり、枕や
マイクを相手にLOVEな営みをしかけたりと、やりたい放題である。
そして歌うのはタイトル通りLOVEやらSEXやらの曲たち。
岡村ちゃんのファンならば誰でも知っている。もちろん私も知っている。
曲やダンスやステージセットがプリンスの影響を受けているらしきこともまあ
知っている。
プリンスはそんなに観ても聴いてもないけど、チラ見でなんとなく似ているの
はわかる。
曲やステージパフォーマンスについての詳しい解説は他の人に任せるとして、
私が一番衝撃を受けたのは、その「「剥き出し感」である。
ライブを見ていて思うのは、人によって「距離感」が違うなということ。
曲への距離とステージに対する距離。
「曲で何を歌うか」というのは人によって違う。
自らの経験と感情をそのまま歌う人もいれば、他人のエピソードからインスパイア
されて曲を作り、その人の身になって(?)その時の感情を歌う人もいる。
想像力を働かせて作り、歌う人もいる。全部あるいはそれぞれをミックスする
人もいる。同じ人でも、曲によって違ったりもするだろう。
まあ色々なんだけど、ステージで見た時に圧倒的に差を感じるのは、「どれだけ
素直に自分や、感情を剥き出しているか」である。
曲であっても、ライブにおけるステージパフォーマンスであっても、そこに
「社会に対するちゃんとした仮面をつけた自分」を感じてしまう人がいる。
楽曲は商業的に完成されている感があっても、個人的にはどうもいまいち刺さ
らないというか、夢中にはなれないというか。。。別に悪いわけじゃなくて、
それはそれでいい曲だし、いいパフォーマンスなのだが、見てる方として、
我を忘れる感じにはならない。
言い換えると「お行儀が良い感じ」であろうか。
「ああ、、いい曲だよね〜」で終わる感じというか、さらっと流れていく感じ
というか。。予想外のことは起こらない、みたいな。
今回、このライブビデオを見て、私はこれが仮面なく剥き出しで予想外であれ
ばある人ほどワクワクして目が離せなくなりステージに釘付けになるし、好き
だな、と思っていることに気づいた。
岡村ちゃんは圧倒的にこのタイプなのである。
なんでブラスのジャン!!に合わせてそこでシャツをはだけていく必要が
ある!?とか、なんでストリップみたいに徐々に半裸になる必要がある!?
とかいやでも考えちゃう。
ステージ上で枕やマイクを相手にLOVEな営みを再現するとか、どう考えても
お行儀が悪い(笑)
でも曲の世界観を表したパフォーマンスなんだと思えば納得だし、ある意味すごい
サービス精神である。
第一、「愛されていたいならば聞かせてよベッドでのラブソング」って何よ(笑)
何でそんな上からな条件なのよ(笑)
でもこの人は自分に正直に歌っているんだな、と思える。それは「や〜すゆきに」
と歌っていることからも伺える。他人にどう思われるかを考えていたらまず出て
こない歌詞だと思う。岡村ちゃんの曲はそういうのが沢山ある。そしてそういう
のを曲やパフォーマンスから感じ取れるとなんだか安心する。
アーティストが「素直に自分を表現」してくれればくれるほどホッとするという
か。「嘘をつかれていない感じ」がなんか信頼できると思う。ダンスもそう。
やたら高く足を上げてキックするし、開脚ジャンプはするし、ステージに設置し
たバスケットゴールに客席から投げられたボールをシュートしてみたり、客席に
自分がキスしたバラの花を投げてみたり。
とにかく動き回っていて、次々にいろんなことをするので面白くて目が離せな
いし、次に何をするかが予想できなくて面白い。
そのキックも、いちいちものすごくカッコつけてる感じだけども一体、、、
と思いつつも、あまりの堂々たるパフォーマンスになんか訳わからないまま納得
させられちゃう感じというか。。。(笑)ああ、、やりたいんですね、これが気持ち
いいんですね?と思うというか。。
彼のダンスは何ジャンルとか特定できない。
魂のダンスというか、動きだ。既存の型にハマらないというか、「岡村型」とでも
いうような。とにかくこの音に合わせてこう動きたい!というパッションだけが
伝わってくる。「靖幸のやりたいようにやる!!」「それが正義!!」という魂の
叫びを感じる。これが見ていて気持ちいい。
また、彼は「イケナイコトカイ」という曲では泣いている(ように見える)。
曲中の切ない恋心に入り込みすぎて、感極まって歌えなくなっている。
こういうのを観ると、なんかしんみりしちゃう。
その感情が本当のものなんだな、とわかるというか、その切なさが伝わってくるか
ら。。
ライブを見ている者としては、客に歌わせたりしないで「ちゃんと歌ってほしい」
というのはあるが、「曲の感情に入り込みすぎて感極まって歌えない」というのも
それはそれで胸に迫るものがあり、何よりそこまで歌手の「感情が動いている」
ということをステージで見せられていることに心が動く。
とにかく岡村ちゃんは曲でもステージ上でも自分と感情を解放し、ありとあらゆる
「やりたいこと」をやりきっているな、と感じた。
そんなことを感じながら見終わり、すごいなと思ったのは、封入してあったミニ
サイズのツアーパンフに「この年になってわかったのはいつもポジティブである
べきだと思う」という持論を語っているところ。
そこで岡村ちゃんは「ポジティブであるというのは全ての現実を認知することが
基本」と言う。
「いい現実、悪い現実、正しくない現実、見てて美しくない現実、そういうもの
全て」と、「自分のすごい細かい部分や自分の真理、自分の努力とか、自分のせい
じゃない現実、自分じゃ気づかない現実」その全てを認知することがポジティブ
の基本だと語っている。
ああ、これって、、私が紆余曲折あって最近ようやく認識するに至った「自分の
ありのままを認める」心理学で言う自己受容ってやつじゃないのか?
認めたくない自分も認めるって言うやつ。悪い感情を抱く自分も全て受容すると
いうあれ。
これができると自分も他人もありのままに受け入れられるそうだから、結果的に
世界に対する寛容さが増して生きやすくなるので、自己受容することはとても大事
だと心理学では教えられている。
なんと岡村ちゃんは20歳そこそこにしてこの真理に到達していたのか・・!
さすがだ。。でももちろんそうだよな。。と納得する。
じゃないと歌えない歌詞、じゃないとできないダンスだもん。
だから好きなんだな。。
歌でもステージでも自己を解放し切っている。そんなの自分を丸ごと受け入れて
いないとできない。他者からどう思われるかを気にしていたらできない。
どう思われてもいい。自分が気持ち良くて楽しければそれでいい。その感じ。
だから見ていて癒される。この感じが好きなんだな、私は、多分。。
そういえばこのダンスにも惹かれていたんだった。。。もちろんその自由さに。
私の好きなHONDALADYにも通じる姿勢。
ホンダのマルさんも岡村ちゃんが好きだしな。
岡村ちゃんを好きな人はこういうのを感じたくて、曲を聴いたりライブに行くん
じゃないかな?と思った。
ライブも行かなくなって久しいけれど、久々にまたちょっと見てみたいかも、と
思った。
「社会人1年目の教科書」菅沼勇基/クロスメディア・パブリッシング/2019年
全体に、大企業に正社員で入ってこの後もしばらくやっていく!!という人向け。
非正規にはあまり参考にならない&そのまま全部受け止めない方がいい点も多いと
思うので注意。
良い点として、
「小さな目標をクリアすることを続けて自信をつけていき、徐々に大きな目標を!」
とか、
「夢に日付を入れて実現までのステップを具体的に細かく区切ろう!」
とかは、
仕事や夢実現の方法として、別に会社の仕事でなくても、参考になるだろう。
しかし、例えば上司何十人かの人柄をそれぞれ把握して、話しかけるベストな
タイミングを計ったり、飲み屋でタイミングよく灰皿を出したりするような
スキルは、必ずしも全員が持たなくても良いスキルではないだろうか。
会社でのし上がっていく!という野望のある人ならともかく、ゆくゆくは
独立して自営業を目指す人がわざわざ身に着ける必要はないと思われる。
まずは与えられた仕事を全力でやれ!も同じく、心構えとしては
良いと思うが、そもそも非正規は正社員と違って、最初に任された初歩的な
仕事を一生懸命やっても、その後どんどん責任ある面白い仕事を任されたりは
しないし、給料も上がらないので、このまま受け取らないように注意。
非正規は少ない人数で体力的・精神的に負荷のかかる仕事を任せられたりもするので、
バックに控えている正規との保障の差を考えると、無理しすぎて体を壊さないように、
仕事の仕方を調整するスキルを身に着けるも同じくらい大事かと思う。
稀に非正規に正規職員並みの仕事を任せる職場もあるけど、責任だけは重くなって
給料は上がらないのだから、そこにそんなに自分の人生の比重をかけてしまっても
よいのかは慎重に考えるべきだろう。
ましてや仕事で疲労困憊して休みの日も整体や病院に行くなどのリカバリー作業で
つぶれ、頑張りすぎて鬱になるなどはもっての他。
ちなみにこれらは全部実際に起きていることである。
自分が元・非正規なので主に非正規からの視点となってしまったが、
立場の違いからくる仕事内容や給料、保障の違いなどを理解しないまま
正社員の視点で書かれたものをそのまま真似すると非常に危険、
と思ったので。
正社員の人で、会社で鬼のように頑張りたい人にはおすすめ。
「心に折り合いをつけてうまいことやる習慣」中村恒子/すばる舎/2018
あれこれ心配しないで、目の前のことをちゃんとやる。
ちゃんと食べて、夜は寝る。
なんでもぼちぼち。
100パーセント完璧を目指さず6割くらいでよしとする。
それより立ち止まらないことが大事。
日々淡々とやるべきことをやって過ごす。
悩みごとにはゴールや期限を決める。
ショックから立ち直るためには暇を作らず、習い事でも運動でも楽しい事をする。
他人に期待しすぎない。
合わない人とは薄く、気が合う人、楽しい人とは濃密に楽しく付き合う。
手抜きしてもいいから投げ出さない。
しっかり寝て、食べて、人間関係もそこそこ落ち着いて、
己が精神的にも肉体的にも出来るだけ安定していることが大事。
体や心がしんどいときにそれ以上負担をかけてはだめ。
できることを、ぼちぼちで、回していく。
あらゆることに対して中庸、とか加減、とかの大事さが書かれている。
「本音で生きる」堀江貴文/SB新書/2015
やりたいことをやるために、自分の時間の使い方を最適化する!
常に無駄がないか見直す。PDCAを回す。
外注できることは外注し、コアバリューだけに自分の時間を使う!
人間関係の新陳代謝を心掛ける!
毎月新しく1人知り合いを増やすとか、
なんらかのイベントに参加するとかして。
アウトプットするためには大量のインプットが必要。
そして思考する。
インプットの量とスピードを増やせば、アウトプットは出来る。
迷うのは情報が少ないから。
インプットとアウトプットと思考を繰り返すことで、ある日アイディアが生まれる☆
やりたいことをやろうとすると、まず時間が全然足りないことに驚くだろう、というと
こに100パーセント共感。
共感しつつ、人生終わらないように頑張りたいと思います。
ということで、メモ代わりのアウトプット。
「自分の時間を取り戻そう」ちきりん/ダイヤモンド社/2016
みんな仕事の生産性を上げて、自分のやりたいことをやるための時間を取り戻そう!
という本。ここには外で働いている人だけでなく、専業主婦も含まれています。
生産性を上げるためにやるべきことは、
その1。やりたいことをやる時間を確保する。
→今日の21時から録画した映画を観る!などと
カレンダーに書き込んでしまう。
→旅行に行く!なら宿や飛行機のチケットを予約してしまう。
その2。残りの時間でその日にやらなければいけないことをやる。
→今日衣替えに使える時間はあと2時間。
どうやったら終わらせられるのか。
と考えて、実行する!!
大事なのは、
☆「今5時間かかっている仕事を、どうやったら3時間で終わらせられるか」
と日々考えて、実行していくこと。
(まずは「時間の家計簿」をつけて、それぞれの仕事に
かかっている時間を把握することが必要)
☆本当に全部やるべきなのか?を考えて、削れるところは削る。
例として、ワーキングマザーの食事作りやお掃除など
家事代行サービス利用など。
あとは人工知能やロボットの発達により、高生産性シフトしてゆく
社会において、生産性を上げることの重要性が、詳しく解説してあります。
本当にその通り!!!
あとはやるだけです!!
がんばろうおーー!!
「ムギと王さま~本の小べや1~」/エリナー・ファージョン/岩波少年文庫より3篇のお話
昨日の記事の最後に出した作家の本について書こうと思います。
読んだ後キラキラしたものが胸に残る。。「美しい」という感想が最初にくる
お話。
ファージョンの「レモン色の子犬」「西ノ森」「小さな仕立屋さん」も、私にとっ
ては、そんなお話のひとつです。これらのお話はファージョンの短編集「ムギと
王さま」に入っています。
それぞれのあらすじをざっと紹介します。
☆「レモン色の子犬」☆
・殿様の木こりの息子ジョー・ジョリーは、父親が亡くなった後、木こり職を
継ごうとしますが、腹に一物を抱えた執事にひまを出され、仕方なく旅に
出ます。
途中、子供たちにいじめられている子犬を助けてやり、見知らぬ森では迷子の
ハチミツ色の子猫を拾います。
いよいよあたりが暮れてきた頃、懐かしい木を切る音に続いて事故の音が聞こ
え、急いで駆け付けると、そこには父親そっくりの老人が、倒れた木の下敷き
になっていました。ジョーは手慣れた手つきで老人を助け。。。
☆「西ノ森」☆
・アクセク国の、みなしごで独り者の若い王さまは、そろそろ他の国の王女さま
から、女王さまをお迎えになる年頃になりました。
候補として大臣たちから北山国、南地国、東沼国をあげられた王さまは、塀の
向こうにある西ノ森国はどうなのだと尋ねます。アクセク国と西ノ森国との間に
は、とても高い木の塀がぴっちりと立っていて、向こう側に行った者は今まで
誰もいないのでした。
アクセク国では、小さい頃から誰もが「危険だから行ってはいけない」と教わっ
ており、何がどう危険なのかはっきりしないまま、みんながその言いつけを
守っていたからです。
王さまは大臣たちの反対を押し切って西ノ森国に出かけますが。。
☆「小さな仕立て屋さん」☆
・むかし、大きな仕立て屋さんに、とても腕のいい小さな仕立て屋さんが奉公
していました。大きな仕立て屋さんは、このロタが自分よりも腕がよく、実は
国一番の仕立て屋さんであることは承知していましたが、わざと黙っていて、
ロタにはそのことを気付かれないようにしていました。
大きな仕立て屋さんの服は国じゅうの評判になっていましたが、実際に作って
いるのは小さなロタなのでした。
ある日、この国の王さまが女王さまを探すことになり、候補として3人の令嬢
が選ばれました。令嬢たちは、自分が一番素敵に見える服を作ってもらおうと、
大きな仕立て屋さんに駆け込みます。大きな仕立て屋さんに相談されたロタは、
3日3晩の間、寝ずに、3着のまばゆいばかりの服を縫うのでした。。
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【解説】
ハチミツ色の子猫、見たこともないように美しく、かいだこともないような良い匂
いの花、虹色に光るドレスなど、出てくるアイテムはキラキラしていますが、空飛
ぶ魚とかが出てくるわけではなく、そこまで現実離れしていないファンタジーと
いった感じです。
恵まれない境遇でも腐らず、日々真面目に誠実に、達者に仕事をする者たちが、
不可思議な現象によって導かれ、最後はちゃんと幸せになるお話です。
読んでいて本当にほっとするというか、腑に落ちるラストです。
真面目に生きる者が報われる、世界とはこうであってほしいよな、としみじみ思い
ます。
こちらももちろん、そうではない現実に疲れた大人におすすめ(笑)
どれも好きな人と結ばれるお話でもあるので、婚活中の人や恋愛リハビリ中
の人にも何か参考になるかもしれません。
子供が読むなら小学校高学年以上向け。(本の表示より)
字は小さいですが、ひとつひとつのお話が短いので、本を読み慣れていなくて、
読書感想文で何を読もうか迷っている人も、一度手にとってみてはいかがで
しょうか。
短くはありますが深いお話なので、中高生にもおすすめです。
ファージョンは19~20世紀のイギリスの作家です。
この頃のイギリス児童文学はキラキラしているものが多いと感じますが、
この3篇の何が良いかって「説教臭さ」がないところです。
もちろん、読んだ後に受け取る大事なものはあるのだけれど、それよりも何よりも
読んでいて楽しい、魅力的なお話である、というのがまず第一にあります。
面白くて良いお話だけれど、どこか「説教臭さ」を感じると、なんだかハードルが
高く感じられたり、醒めてしまったりすることはあるかと思います。
そういうのがない、というのが本当に素晴らしいし、稀有なことではないかと思い
ます。
また、お話として、大変バランスが良いと感じます。
ファージョンの他の作品は、正直難解だったり、尻切れトンボだったり、説教臭さ
を感じたりするものもありますが、この3篇はそういったことがないのが魅力
です。
しかるべき順序を経てお話が自然に流れていって、しかるべきところへ納まる。。
そんな印象です。
物語の世界に夢中になって読んでいるうちに、キラキラしたもので心は満たされ、
深い満足感とともに大事な何かをもらっている。。
そんな19世紀~20世紀イギリス児童文学に魅了されています。
「金の鍵」ジョージ・マクドナルド作/岩波書店
読書記録をば。
とても美しい19世紀イギリスの児童文学です。
挿絵は20世紀アメリカの絵本作家センダックが時を超えて作成。
黒一色の銅版画っぽい細い線で描かれ、たいへんよく物語の雰囲気を伝えてくれま
す。
【あらすじ】
大伯母さんから聞いた「虹のたもと」にあるという金の鍵を見つけた男の子
モシーは、妖精の国の美しい女の人の家で出会った女の子タングルと共に、
鍵穴が合う錠前を探して旅に出ます。
途中はぐれてしまう2人でしたが、それぞれが自力で旅を続け。。
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読んでいる最中は夢中でページを繰ってしまい、読み終わった後、ほうっとため息
をついて自分がキラキラしたもので満たされた気持ちになります。
全然説教臭くはないんだけど、登場人物のセリフとかで、物語の全編に真実がちり
ばめられている感じ。それぞれの人が、それぞれの立場や段階で、受け取るものが
あるのでは、と思えます。
もちろん、そんな「意味探し」なんかしなくても読んでいて単純に楽しい。完全に
ファンタジーの世界に飛べる。でも読み終わった後には何か大事なものが自分の中
に残っている。。
理想的なお話じゃないかな、と思います。
妖精やら金の鍵やら空飛ぶ魚やら虹やらと、読んでいるだけで嬉しくなってしまう
ファンタジーの世界。そこに「香草とラベンダーの香りのする上質の麻の下着」と
か、イギリス風の素敵な生活アイテムも入ってくるのがたまりません。
もちろん、いじわるな召使とかも出てくるんですが、そういう描写にページをそん
なに割いておらず、ほとんど不快な気持ちになることなく読めます。
(日本のいじめとかを扱ったものは読んでいて辛いことが多いので)
全編爽やかでキラキラしてる。こういうお話が好きなんですよね~。
似たような印象を受ける作家にはエリナー・ファージョン、ジョーン・エイキンな
どがいます。ただし物語によっても違うので、それはまた今度。
世知辛い世の中に疲れた大人におすすめですが、子供が読むなら小学校高学年かな
~。
読める子なら中学年でも。