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西野亮廣独演会in東京(3公演+ニコ生千秋楽)

西野さんに注目するようになったのはここ数年。出会いは水道橋博士ツイッターで絵を見てから。キングコングは知っているけど西野さんが絵を描いているなんて全く知らなかった。それが物凄く繊細に描き込まれたファンタスティックな絵だったので、そこから一気に興味が湧いた。好きな感じの絵だったのである。

初めて足を運んだのは日大芸術学部で2012年に開催した絵本原画展。

その頃の私はド貧乏だったので、見に行きたいなあと思いながらもハードル高いなあと思って半分以上諦めていた。しかし欲求を抑えきれず思わずツイッターでつぶやいた。「日芸でやる西野さんの絵本原画展、見に行きたいなあ(>_<)」すると驚いたことに西野さんご本人からリプライが飛んできたのである。「お待ちしております。」と。今思うと完全に西野さんの作戦にはまっていたのであるが、芸能人から直接リプをもらう経験なぞなかった私は興奮し、「せっかくご本人から声をかけてもらったのだから行こう」という気持ちに変わった。そしてなんとかお金を工面し、江古田の日芸まで足を運んだのである。原画展は素晴らしかった。どこか懐かしい感じのする愛嬌のあるキャラクターに幻想的な風景。これでもかというくらい細かく描き込まれた線。一人でその作業に没頭する時間を思って気が遠くなった。

「皆が寝ている時に描いている」と言っていたけど一体いつ寝ているのだろうか。というか寝ているのだろうか。

そしてこれも西野さんの作戦通り「せっかく来たし」と会場で売られていた絵本「zip and candy」を買って帰った。

その後、ツイッターフェイスブックをフォローし彼の考え方や仕掛けていくことを知れば知るほど面白いと思った。

始めは彼のお笑いライブには全く興味がなかった私であるが、だんだん「ここまで面白いことを発信する人の独演会というのはどういうものだろうか」と興味が湧いてきた。それが去年。去年は事情があって行けなかったが、ようやく今年、行けることになったので初参加。というわけで前置きが長くなったがここからその様子を簡単に書いていこうと思う。

 

まず、最初に持っていたのは2日目の2016年8月13日(土)夜公演のチケット1枚だけ。なぜそこにしたかというと、ツイッターでのぶみさんが「僕も行きます。皆も行こう。」とこの日のチケットを出してつぶやいていたからだ。「のぶみさんにも会えるかもしれない」とミーハーで単純な私は「昼にしようかな」と思っていたのをあっさり夜に変更。

この時点では「毎回内容が違う」ということは全く知らず、全部フリートークが見れるものと思っていた。

ところが行ってみるとこの日は3冊の自作絵本の読み聞かせで終わった。

(「zip and candy」「オルゴールワールド」「えんとつ町のプぺル」)

書斎や旗が飾られたセットは素敵だし会場に流れているアイリッシュ系の音楽も、舞台の「OTOGIMACHI」の文字も統一感があって素敵。読み聞かせもトーンが抑えられていてよかった。でも、でも。。フリートークが見れるものと思っていた私はなんだか肩透かしをくらったような気分になった。「今回は長いのでたまにこういう(喉の)お休み回を入れていきます。今日はありがとうございます。」とのこと。そうなのか。しかしすっきりしない私は気を取り直して終演後、物販で「まだチケットはありますか」と聞いた。

するとまだ4,5日分くらい残っていたので「じゃあ15日のをください」と購入し、次は15日の公演に参加。

「今度こそ」と1時間半かけて鶯谷まで行った。

しかしこの日はスタートと同時に両袖から梶原さんと西野さん二人が出てきて、キングコングの漫才が始まり、あれあれと思っているうちにそのまま終わった。。。

ううむ。これは。。。

全く釈然としなかった。私は西野亮廣独演会を見に来ているのにキングコングの漫才を見せられるとは。。。

本人も少しは気にしているようで「喉がつらいから梶原に助けてもらおうと思って今日はキングコングにしちゃいましたけど大丈夫でしたかね?」と。

周りはわーっと拍手で盛り上がっていたけれど私は全く盛り上がれなかった。大丈夫ではない。こちらはいつでも来れるわけではないし、簡単に来られる距離でもない。お金だってかかる。本人にとってはキングコングは自分の大事な一部だから一緒なのかもしれないが、私にとっては「西野さんの一部」であってそれ以上でも以下でもない。というかはっきり言って別物である。そして初めて独演会に来たのは西野さんの一人で喋る独演会が見たかったからなのであってキングコングを見たかった訳ではない。ていうか「独演会」ってそもそもそういうものだと思っていたのだけれど?

まったく割り切れない気持ちになった私は終演後またしても物販へ。

「まだチケットありますか?」と。それと「一人でやるかどうか教えてもらえますか?」と。そして「一人でやる」との情報を得た翌16日分を「今度こそ」と購入。仕事の後だったので迷ったがえいっと決心した。

そしていよいよ16日夜。「今日こそ頼むよ」という気持ちで向かう途中、電車内で何気なくツイッターを見ると、「今日は落語をやります」との文字が。。「落語か。。」物販で「毎回違うし前もってはっきり発表はしてない」みたく言われたけれど、ツイッターではっきり書いてるじゃん。。。

ううむ。正直ここでまた少しがっかり。今日もフリートークじゃないのか。。でもチケット買っちゃったし行くしかない。この時点で全く期待していなかった。

ところが始まってみたら、、、まず見台が用意されていて、そこに着物で出てくる西野さん。なんか雰囲気が良い。しばしフリートーク。「母親が父親を助けようとして突き落とした話」などで笑わせたのち、ふいに落語に入る。演目は「グッドコマーシャル」。

このお話は前から興味あった。「立てこもり犯がとった人質は自殺志願者で。。」というお話。

小拍子も器用に使って一人3役以上をこなす。演じる西野さんは新鮮であった。言い回しが気になったりとちったりもあったけど最後までやりきり、なんと途中では泣きそうになってしまった。出来すぎかもしれないけど、

「実際にこんなことがあったらいいな」と思えるお話。「人は人と会話をすることで人生変わる」「無用な人なんていない」という作品に込められたメッセージが素晴らしく、彼の熱い気持ちが伝わってくるとてもいい舞台だった。

そして落語終了後にはまた少しフリートーク。「ああ終わったあ。今日が一番怖かった。」とのこと。なんと落語は初挑戦だそう。小拍子も今日初めて見たと。それであそこまで使いこなしているのはすごい。そして「最後の独演会だから得意なことじゃないことをやろう」と色々なことに挑戦している中、落語が一番怖かったと。解放感に溢れる笑顔で話す彼を見ていて、「怖いことに挑戦する人はセクシーだな」と思った。挑戦の回を見られたことはラッキーだったかも。私も挑戦しよう。と思った。全然期待していなかったけど思わぬ収穫を得てこれはこれで予想以上に満足な回だった。

しかし念願の全編フリートークはまだ一度も見られていない。

またしても物販で聞くと、もうチケットはないという。あとは当日券を18時にくれば買えるという。これはもう最終日に行くしかないか。。?と思っていたが、なんと昨日スライサーでキャベツを切っていたところ指を2本負傷するという事故が起こる。

深夜に帰宅し翌日(朝)また出かけるという生活が続き体力的にも限界が来ており、今日は行こうかどうしようかぎりぎりまで悩んでいた。しかし何気なくツイッターを見ると、「急きょ決定、今日は千秋楽ニコニコ生配信」との情報が。。。とりあえずタイムシフト予約をして寝ながら悩んだ挙句、今日は行かずにニコニコ生配信を見ることに決める。

始めは音が小さく聞き取れなかったが、スピーカーにつなぐと聞こえるようになった。今日は全編フリートーク。前に聞いたネタもしゃべっている。「今までの公演で話せなかった続きを話します」と。

基本は客と吉本へのダメ出し。マネージャーの話はおかしかった。あの素敵なスタンドが私物だったなんて。そして昨年の独演会がノーギャラだった理由が分かった。「ばかたれがあ」を乱発するのがちょっと気になったけど、色々笑ってしまった。聞きながらお笑いの定石というのは一般人は意外と知らないものですよ、と思った。知らないから笑えるのかもしれない。

そしてあっという間に1時間半しゃべった後、終了予定時刻から絵本の読み聞かせ開始。演目は「えんとつ町のプぺル」。

この間の回と同じようにピアノ入り、スクリーンに場面を映しながら舞台左上方の「書斎」で読む。ニコニコでは「いい声」と声をほめるコメントが目立つ。この前はわからなかったけど、大声でがなるトークライブの後だと落ち着いたトーンが際立って素敵に聞こえる。西野さんのことだからそれも計算ずくかもしれないけれど、確実に成功している。

最後はまた全員で「おおシャンゼリゼ」を合唱。こないだの読み聞かせの時も西野さんのギター弾き語り+ピアノで歌ったけど今日も。この曲っていい曲ですね。と最近思っている。

ラストに新刊「魔法のコンパス」のあとがきが流れるのだけれどこれが毎回じーんとしてしまう。「失敗なんて存在しない」「過去は変えられる」「大体のことはどうにかなる」「コケたら起きればいい」「踏み出そう」そして「ドキドキしてる?」

ニコ生ではそれが映らなかったのが残念だった。でもニコ生のおかげで見れなかったはずの千秋楽が見られたので感謝である。

私のリサーチ不足ではからずも3公演+1公演を見ることになった西野亮廣独演会であったが、結果それによって様々な体験をし、社会勉強にもなったしボーナス的な公演にも遭遇できたので、なかなか良い経験になったと思う。

でも次回からは内容を事前に発表してほしいし、変更はしないでいただきたいなという感想だ。結果一番見たかったフリートーク公演は生ではあまり見られなかったし、こちらの時間も体力もお金も限りがあるので。今回たまたま追加で行ける環境だったから良かったものの、これが地方から泊りがけ等で出てきてキングコングライブのみだったらだいぶ不満がくすぶっていて処理に困ったと思う。公演の一部にというならまだしも。

というわけでしばらく独演会は休みだそうなので次回いつになるかは分からないが、次はリサーチをしっかりしようと決めた独演会であった。